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えとせとら

スポーツと歯の深い関係

皆さんはこれまでいろいろなスポーツをされてきたでしょうし、

現在も何らかのスポーツを続けられている方も多いと思います。

 

 

今回は、

スポーツをするのにも歯が大切

 

というお話です。

 

 

 

思い当たる方も多いと思いますが、歯を食いしばると力が出るという考え方があります。

スポーツ観戦でそのようなシーンをよく見ますし、

日常生活のなかで歯を食いしばって力を出すことがある方もいらっしゃるでしょう。

 

これは俗説で、誰の場合でもそうだということではないのですが、全身の筋力を瞬間的に増強させる方法のひとつであるとは言えるでしょう。

しかし、食いしばりが歯にはよくないこととご承知の方も多いと思います。

 

食いしばりの結果、歯が傷んで、食いしばれなくなっては元も子もないですし、痛みで食生活に影響が出ればスポーツどころではありません。

 

力を発揮するために食いしばりは仕方ないとしても、その分いっそうケアを行なって、少しでも良い状態を保つことが大切になってくるのです。

むし歯と運動能力も関係があるようです。

 

オリンピック選手を対象にむし歯の有無を調査したところ、むし歯のない人の割合が男子で50%程度、女子は60%程度だったそうです。

 

これは一般成人の調査結果、男子25%程度、女子40%程度を大きく上回るものです。
一般の小中学生の体力測定でも、その成績で2グループに分け、それぞれ未処置のむし歯の数を比較したところ、成績の悪いグループにむし歯が多かったという調査結果があります。

 

理由は明らかではありませんが、むし歯がかみ合わせに影響し、体の重心を狂わせている、とも言われています。

もちろん歯が痛む、ぐらつくなど問題があれば、集中できず良い結果をもたらさないことは明らかです。

 

体の重心が狂うと運動能力に影響があると書きましたが、体の重心は顎の位置と密接に関係しています。

先ほどのむし歯以外でも、噛みあわせなどに問題があると、顎の位置がずれてくることがあります。

 

ゴルフで飛距離がでない、球が曲がってしまう、水泳の息つぎが左右どちらかに偏ってしまう、スキーのターンの左右の得手不得手、これらは体の左右のアンバランスが要因のひとつですが、そこには歯の状態も関連がある場合があるのです。

 

スポーツに取り組むなら、歯や噛み合わせの問題点を解決することも大切です。

また種目によってはマウスガード(マウスピース)の装着も検討してください。

 

口の中のけがや脳震とうの予防だけでなく、食いしばりの緩衝、噛みあわせの改善などの効果が期待できます。

高橋夏実

副院長

高橋夏実

今まで長きにわたり歯科業界にいて経験を積んできました。
歯についての豆知識や雑学など、さまざまなジャンルのことを更新していきます。